『古事記』を読む

文學と逃げず左右思想を持ち込まずスピに走らず学問的蓄積を飛び越えず内在する論理を信じ通説の否定をためらわず

第11回 予祝する天之御中主神(天地初発から天之御中主神まで⑪)

[今回の内容]『古事記』にはヒトの誕生が書かれていないと言われることがありますが、天之御中主神の神名は、ヒトの誕生を約束するものです。つまり予祝になっています。『古事記』の一番最初の神は、誕生した時からヒトとともにあるのです。

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第10回 天地初めてあらはしし時、(天地初発から天之御中主神まで⑩)

[今回の内容]「天地初発の時」の訓みについての本稿の結論です。神野志隆光博士、山口佳紀博士の研究をベースに、「初」について注目することで新たな結論を得ます。

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第9回 太安万侶の仕事(天地初発から天之御中主神まで⑨)

[今回の内容]『古事記』の「序文」に、「天地の開闢(ひら)くるより始めて、」と、『古事記』の書き出しが「天地開闢」であることを示す記述があります。そのことについて考察します。

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第8回 天地開闢と天地創造(天地初発から天之御中主神まで⑧)

[今回の内容]『古事記』の「天地初発」を、『日本書紀』の「天地開闢」や『旧約聖書』「天地創造」の考え方に比較します。

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古事記ブックガイド4 中村啓信 訳注『古事記』(現代語訳付き)

 

新版 古事記 現代語訳付き (角川ソフィア文庫)

新版 古事記 現代語訳付き (角川ソフィア文庫)

 

 

 『古事記』を一冊手元に携帯するにはどれがいいか。私が迷わずお薦めするのは、この一冊です。

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古事記ブックガイド3 神野志隆光『古事記とはなにか』

 

 

 『古事記』の原文は独特の表記で読みにくい。現代語訳は訳者の考えが表れていて鵜呑みにできない。入門書は多く出ているが偏った内容のものも少なくない。このような中で、安心して手にすることができる古事記入門書は貴重です。

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第7回 天地開闢の由来(天地初発から天之御中主神まで⑦)

[今回の内容]『日本書紀』の「天地開闢(かいびゃく)」は、「いにしえに天地いまだ別れず、陰陽分かれざりしとき」(古天地未剖、陰陽不剖)は、漢籍淮南子』の「天地未剖、陰陽未判」を参考に書かれています。

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